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それが何を意味していようが、そこに時間が存在し、何かが起き、僅かながらに『ヒトトキ』を感じるものである・・・

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何時もだったら、
恐ろしい物でも好奇心から、
指の隙間から覗いてしまう事もあるが、
今回はそうもいかなかった・・・
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ぼくを引き止めていた物が無残にも断絶させられ、
何かが後押しする感覚に教われた・・・
それは写真の女が、
ぼくを束縛していたものを切り裂いたかの様であった・・・
雑誌を持ち、
部屋に戻り簡単に荷物をまとめると人目に付かない様に宿の外に出て、
自転車に乗り込んだ。

外灯も無い山道だ。
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自転車のかぼそいランプだけが頼りで、
バスが通っていた路をトニカク駆け抜けた・・・
車輪の音と夜の音だけがこだまする・・・
満点の星空がぼくを闇の世界から救ってくれるかのようだった。
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途中、
遠くで、車がこちらにくる気配を察すると、
藪の中に入り込み車が通り過ぎるまで息を殺していた・・・
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少なくとも朝一の始発の電車なんかに乗ってこの土地から
出きるだけ離れる必要性を感じた・・・

暗闇の中で微かに彩る流れ行く景色・・・
ぼくは、その先にあるであろう、
色とりどりのビードロの如き輝きを夢見、
運命の歯車をまわし続けた・・・
そして、
何時しか名も知らぬローカル線の始発に乗り込んでいた・・・
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行き先などどうでも良かったのだ・・・

雄大で恐ろしげな巨大な海の景色が車窓を流れてゆく・・・
たった一人きりの車内で、
ぼくはある仮説に思いをよせた・・・
雑誌の記事は・・・
部屋から腐敗した死体、住んでいた女は黙秘、偽名を使い、身元分からず・・・
死体遺棄と殺人を視野にいれ捜査・・・
写真には笑みを浮かべながらVサインする女の写真がカメラ目線で写っている・・・
この女・・・

そう、あの日、
ぼくが失踪を決意した日に立ち寄ったソープランドの女・・・
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あの女こそ、この雑誌に写っている女に違いがない・・・
やっぱりあのビニールシートで包まれた塊は死体だったんだ・・・
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そして黙秘を続ける身元不明の女の過去を示す一枚の写真・・・
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ぼくは手がかりを持っていると言う事か・・・
それは、あの時、
扉の手前で偶然拾った少し焦げ付いた彼女の昔の写真だったのだ・・・
しかし、あの違和感で溢れていた鬼鳴館の呪縛をいとも簡単に
断ち切った、この女の存在は一体何なのだろうか・・・

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