裏路地小劇場 場末のひと 第九幕 カウンター20000祝!


それが何を意味していようが、そこに時間が存在し、何かが起き、僅かながらに『ヒトトキ』を感じるものである・・・

2017/09123456789101112131415161718192021222324252627282930312017/11



上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 骨董屋は今まで私を診療してきた多くの医者とは
かなりの点で異なっている様に思えた。

明確な切り分けは分からないが
彼は私に非常に興味を持っている様だった。

私は小さく頷いて、
かつて場末のスナックのママに話聞かせたように
我々テレビの視聴者が情報操作されている事を、

それがどんなに虚構だと分かっていても
人は影響を受けてしまう事を話して最後にこう言った……

「私は一部の人間の権力や金儲けの為に
家族や一般の人々の思考が支配されるのが不安で仕方がないのです。

 001_201402192012482b2.jpg

考えても見てください。
多くの人が個性や自己を主張したとしても、
その奥底にある思想は全てテレビから送信された情報が根源にあるのです。

一皮剥けばみんな同じで、
ある種のカルト教団による洗脳に近い状態に陥っているのです。

 002_201402182106122dc.jpg

それは結局は、一部の人間の為の
都合のよい視聴者になっていることを意味しているのです。
本当に恐ろしいことです……」

私は一呼吸つくと喉の渇きを感じた。

それにしても、
ここまで真剣に私の話を聞いてくれた人間が過去いただろうか?

いいや、逆に彼の真摯さがここに来て薄気味悪くもあった。
それくらい私を診療してきた過去の者たちが酷かったのかも知れないが……

私は彼が何故そこまで真剣に
話を聞いているのか尋ねずにはいられなかった。

しかし、この空間を制圧する時の管理人が強圧的な咆哮でもって
私が言葉を放つのを阻止した。

何故なら柱時計が一斉に鐘を鳴らしたからだ。

 003_20140219201250ac4.jpg

それこそ一台でも結構な音量を響かせる柱時計だ。
それが部屋中を埋め尽くしているわけだから堪らなかった。

私は両耳を押さえこの苦痛から逃れようとした。

しかし音は耳からだけでなく身体中の毛穴から振動音を鳴り響かせ
私の骨髄の奥までも浸透したのだ。

時間にしてほんの数秒間であっただろうが、
それがどれだけ長大な時間に感じたことか……


裏路地小劇場 場末のひと 第八幕 完
第九幕へつづく……






スポンサーサイト
この記事へのコメント
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
この記事のトラックバックURL
http://hitotok.blog135.fc2.com/tb.php/328-df1713fa
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
このサイトはAmazonアソシエイトを利用しています

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。